人間社会の翻弄者 Dr.ムライス/ディセルピア

「悩みのない明日はいかがでしょうか。」

Dr.ムライスは、とある惑星にて、病に苦しむ人々の為にと研究に明け暮れる科学者だった。

彼の生涯を懸けたプロジェクトに付けられた名は、「希望」を意味する「エルピア」。様々な生物の遺伝子を人間に融合し、未知の病原体に対する抵抗力を与えんとする、まさしく星の希望となるべき事業であった。
しかし、その技術が軍に接収され、最悪の戦争兵器「怪人」製造に用いられてしまう。人権剥奪者を素材として量産される怪人軍団が、既存兵器を圧倒し他国を次々と攻め落としていく。
その最中、 倫理から足を踏み外したマッドサイエンティストとして、ムライスとその同僚たちは世間から熾烈な迫害を受ける。批判の矛先を遮る盾とするべく、政府が敢えて怪人製造技術の発案者として彼の名を公開したのだ。

数年の後、惑星は滅びた。増えすぎた怪人らが制御不能となり、暴走。社会システムを致命的に破壊したのだ。
かつては救おうとしていた者たちの醜き側面を見せつけられたムライスは、早々に世界の行く末に見切りをつけ、失意の中惑星からの脱出を決行していた。
その時である。突如、宇宙船を巻き込む形で次元の裂け目が発生。
時空の乱気流の果て、ムライスが目覚めた地こそ、悪役結社ヴァリアール本拠地内 怪人開発プラントであった。

侵入者として即座に捕獲され、幹部の前に引き出されるムライス。
尋問の結果、高い生体改造技術に加え、「かつては表社会の人間達と直接交渉を持ち、共に歩む研究者だった」という彼の過去に利用価値を見出した怪人開発部の主・邪智魔道のカルマブクロ。「実験用サンプルを安定的に確保し、また邪悪な社会実験を秘密裏に進めるため、一般市民向けの慈善医療機関の所長に擬態し、人間社会に潜伏する任務を負うヴァリアール構成員にならないか」との勧誘を受ける。

ムライスは考えた。「別の惑星とはいえ、自身を好き放題弄んだ人間の社会を、今度は己が利用してやるのも一興だ」と。
今度こそは、自身の為だけに「怪人」の力を振るうべく、悪の組織に身を置くことを快諾する。
そして、己の持つ最高の生体改造技術を以て、自身の体を究極の怪人兵器へと作り変える。
かつて在りし「希望」を否定し、塗り潰す悪魔――「ディセルピア」へと。

種族:改造人間 / 体長:190 / 性別:男

役職:怪人開発部/生体部門 / 属性:水 / ナカノヒト:オムライス

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